建設キャリアアップシステム(CCUS)の現状

建設キャリアアップシステム(CCUS)は、2019年4月から運用が開始された建設業界の新たなシステムです。業界全体で人手不足が問題視される中、建設業の担い手確保や、現場の管理の効率化、労働環境の改善、適切な評価等を目的に導入されるようになりました。

このシステムの大きな特徴は、技術者としての経験やスキルをデータ化することで、就労内容や社会保険の状況、資格の履歴などを一覧で閲覧・管理ができるようになる点です。

2024年8月末の技能登録者数は150.6万人、事業者数は27.4万社を突破するなど順調に推移しています。一方で「うちには関係ない」「申請が面倒」「登録メリットが見いだせない」といった理由から未申請の業者も少なくありません。

〇これまでの経験年数が反映されるのは20243月末まで

CCUS登録では、技能レベル判定の結果によって付与されるカードの色が異なります(4段階方式)。技能レベルは、経験年数や資格取得日などを加味して決定されます。2023年3月末までの就業年数や経験は5年後の申請まで評価されますが、その後はCCUSに登録された就業日数や資格で判断されることになるため注意が必要です。つまり、建設業で20年近いキャリアがあったとしても、CCUSの登録をしてから1年しか経っていなければ「経験年数=1年」と見なされてしまうのです。

判定には2029年3月末までの資格取得が反映されるため、特に、1級・2級技能者資格などのレベルの高い資格を持っている技術者は、早いうちに自分の能力に見合ったレベルを取得する事をお勧めします。

事業者にとっても、レベル判定を正確に行うことは、自社の施工能力を示したり、経審の加点対象になったりするため、自社の技能者登録は大きなメリットと考えられます。

〇経過措置に関する登録・申請サポートはCCUS登録の行政書士へ

CCUSの登録では、書面の経歴証明書は2029年3月31日まで提出が可能です。しかし、2024年4月1日以降の就業日数は、カードリーダーで読み込むなどシステムを通じたもののみとなります。レベルアップを計る技能者は2029年3月31日までに申請することをお勧めします。

とはいえ「手続き方法がよく分からない」「自社だけでは到底申請までこぎつけない」といった事業者もいらっしゃいます。その際には、CCUS登録の行政書士へご相談いただくのが最も確実でスムーズです。

弊所は、建設業に特化した行政書士事務所であり、これまで建設業関連の申請手続きを多数代行して参りました。専門知識をベースに、あらゆる視点から登録をサポート致します。CCUS登録でお困りの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次